法令トピックス
2012年2月 1日 水曜日
会計事務所 大田区 法人税基本通達等の一部改正
国税庁は、昨年6月末に施行された「現下の厳しい経済状況及び雇用情勢に対応して税制の整備を図るための所得税法等の一部を改正する法律」に対応した法人税基本通達等の一部改正を公表しました。同時に措置法関係通達の改正も公表されており、新たに創設された雇用促進税制や環境関連投資促進税制(グリーン投資減税)に対応した取扱いも示されています。
改正点の概要
1.法人税基本通達等関係
耐用年数の短縮〔改正〕
「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」の導入により、過去の誤謬の訂正、会計上の変更について会計上の取扱いが示されました。その中で、減価償却資産の耐用年数の短縮などの会計上の見積りの変更については、将来にわたって会計処理を行うこととされ、過年度分を再計算して償却不足額を一時に償却するという臨時償却制度は廃止されました。
これに伴い、税務上も、平成23年6月の税制改正において、耐用年数の短縮制度について、国税局長の承認を受けた「未経過使用可能期間」をもって法定耐用年数とみなすことにより、将来にわたって減価償却費を調整することとされ、臨時償却制度に相当する陳腐化償却制度が廃止されました。
(注) 改正前の耐用年数の短縮制度は、取得時から更新・廃棄が見込まれる時期までの期間として国税局長の承認を受けた「使用可能期間」を法定耐用年数とみなしていましたが、改正後は、使用可能期間のうち申請時点においていまだ経過していない期間(未経過使用可能期間)をもって法定耐用年数とみなすとともに、承認日の属する事業年度開始の日における帳簿価額をもって承認以後の償却限度額の計算の基礎となる取得価額とされました。
・機械及び装置以外の減価償却資産の未経過使用可能期間の算定(基通7-3-20の2 新設)
機械及び装置以外の減価償却資産に係る未経過使用可能期間は、使用可能期間を算定しようとする時から通常の維持補修を加え、通常の使用条件で使用するものとした場合において、通常予定される効果をあげることができなくなり更新又は廃棄されると見込まれる時期までの見積年数(1年未満の端数切捨て)によることを明らかにしています。
・機械及び装置の未経過使用可能期間の算定(基通7-3-21の2 新設)
機械及び装置の未経過使用可能期間は、個々の資産の取得価額(償却基礎価額)及びその個々の資産の使用可能期間を基礎として、耐用年数通達の未経過使用可能期間の算定式に従って算定した年数によることを明らかにしています。
・総合償却資産の未経過使用可能期間の算定(耐通1-6-1の2 新設)
総合償却資産の未経過使用可能期間は、総合償却資産の未経過期間対応償却基礎価額を、個々の資産の年要償却額の合計額で除して計算した年数(1年未満の端数は切り捨て、その年数が2年未満の場合は2年とする。)によることを明らかにしています。
(注) 未経過期間対応償却基礎価額とは、個々の資産の年要償却額(償却基礎価額を使用可能期間で除した額をいう。)に経過期間の月数を乗じて12で除して計算した金額の合計額を、個々の資産の償却基礎価額の合計額から控除した残額をいいます。
2.租税特別措置法通達関係
(1)雇用者の数が増加した場合の法人税額の特別控除〔創設〕
平成23年6月の税制改正により、青色申告法人が、平成23年4月1日から平成26年3月31日までの間に開始する各事業年度において、
ア)当期末の雇用者の数が前期末の雇用者の数に比して5人以上(中小企業者等にあっては2人以上)かつ10%以上増加していること
イ)当期における給与等の支給額が、前期における給与等の支給額に雇用者の増加割合を乗じて計算した金額に比して30%以上増加していること
などの一定の要件に該当する場合には、増加した雇用者1人当たり20万円の特別税額控除ができる制度が創設されました。
・他の者から支払を受ける金額の範囲(措通42の12-2 新設)
本制度の適用上、法人が支給する給与等に充てるため他の者から支払を受ける金額がある場合には、その金額を給与等の支給額から控除することとされています。
本通達では、他の者から支払を受ける金額について、例えば、次のものがこれに含まれる旨を明らかにしています。
ア)特定就職困難者雇用開発助成金、特定求職者雇用開発助成金など、労働者の雇入れ人数に応じて国等から支給を受けた助成金の額
イ)法人の使用人が他の法人に出向した場合において、その出向者に対する給与を出向元法人が支給することとしているときに、出向元法人が出向先法人から支払を受けた給与負担金の額
(2)特定外国子会社等の部分課税対象金額の益金算入制度〔改正〕
平成22年度税制改正において、特定外国子会社等の部分課税対象金額の益金算入制度が導入され、適用除外基準の全てを満たす特定外国子会社等であっても、株式・債券の運用による所得などの特定所得の金額を有するときは、その特定所得の金額の合計額(部分適用対象金額)のうち内国法人の有する株式等に対応する部分の金額(部分課税対象金額)をその内国法人の所得に合算して課税することとされています。
平成23年6月の税制改正において、特定所得の金額の計算に関して所要の見直しが行われました。
・剰余金の配当等の額の支払に係る効力が生ずる日(措通66の6-18の3 新設)
本制度の適用上、特定所得の金額の計算の基礎となる株式等の剰余金の配当等の額は、特定外国子会社等の持株割合が10%未満である他の法人から受けるものに限られているが、平成23年6月の税制改正において、この持株割合10%未満の判定の時期につき、「剰余金の配当等の額の支払に係る効力が生ずる日」(みなし配当については、当該効力が生ずる日の前日)であることが明確化されました。
・特定所得の金額に係る源泉税等(措通66の6-18の4 新設)
本制度の適用上、特定所得の金額に係る源泉税等の額は、剰余金の配当等や債券の利子などの収入金額から控除する「直接要した費用の額」に含まれないものとされていましたが、平成23年6月の税制改正においてこの規定は削除されました。
法令の規定が削除されたことにより、源泉税等の額が「直接要した費用の額」に含まれることについて疑義が生じないよう、本通達においてその旨を留意的に明らかにしています。
改正点の概要
1.法人税基本通達等関係
耐用年数の短縮〔改正〕
「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」の導入により、過去の誤謬の訂正、会計上の変更について会計上の取扱いが示されました。その中で、減価償却資産の耐用年数の短縮などの会計上の見積りの変更については、将来にわたって会計処理を行うこととされ、過年度分を再計算して償却不足額を一時に償却するという臨時償却制度は廃止されました。
これに伴い、税務上も、平成23年6月の税制改正において、耐用年数の短縮制度について、国税局長の承認を受けた「未経過使用可能期間」をもって法定耐用年数とみなすことにより、将来にわたって減価償却費を調整することとされ、臨時償却制度に相当する陳腐化償却制度が廃止されました。
(注) 改正前の耐用年数の短縮制度は、取得時から更新・廃棄が見込まれる時期までの期間として国税局長の承認を受けた「使用可能期間」を法定耐用年数とみなしていましたが、改正後は、使用可能期間のうち申請時点においていまだ経過していない期間(未経過使用可能期間)をもって法定耐用年数とみなすとともに、承認日の属する事業年度開始の日における帳簿価額をもって承認以後の償却限度額の計算の基礎となる取得価額とされました。
・機械及び装置以外の減価償却資産の未経過使用可能期間の算定(基通7-3-20の2 新設)
機械及び装置以外の減価償却資産に係る未経過使用可能期間は、使用可能期間を算定しようとする時から通常の維持補修を加え、通常の使用条件で使用するものとした場合において、通常予定される効果をあげることができなくなり更新又は廃棄されると見込まれる時期までの見積年数(1年未満の端数切捨て)によることを明らかにしています。
・機械及び装置の未経過使用可能期間の算定(基通7-3-21の2 新設)
機械及び装置の未経過使用可能期間は、個々の資産の取得価額(償却基礎価額)及びその個々の資産の使用可能期間を基礎として、耐用年数通達の未経過使用可能期間の算定式に従って算定した年数によることを明らかにしています。
・総合償却資産の未経過使用可能期間の算定(耐通1-6-1の2 新設)
総合償却資産の未経過使用可能期間は、総合償却資産の未経過期間対応償却基礎価額を、個々の資産の年要償却額の合計額で除して計算した年数(1年未満の端数は切り捨て、その年数が2年未満の場合は2年とする。)によることを明らかにしています。
(注) 未経過期間対応償却基礎価額とは、個々の資産の年要償却額(償却基礎価額を使用可能期間で除した額をいう。)に経過期間の月数を乗じて12で除して計算した金額の合計額を、個々の資産の償却基礎価額の合計額から控除した残額をいいます。
2.租税特別措置法通達関係
(1)雇用者の数が増加した場合の法人税額の特別控除〔創設〕
平成23年6月の税制改正により、青色申告法人が、平成23年4月1日から平成26年3月31日までの間に開始する各事業年度において、
ア)当期末の雇用者の数が前期末の雇用者の数に比して5人以上(中小企業者等にあっては2人以上)かつ10%以上増加していること
イ)当期における給与等の支給額が、前期における給与等の支給額に雇用者の増加割合を乗じて計算した金額に比して30%以上増加していること
などの一定の要件に該当する場合には、増加した雇用者1人当たり20万円の特別税額控除ができる制度が創設されました。
・他の者から支払を受ける金額の範囲(措通42の12-2 新設)
本制度の適用上、法人が支給する給与等に充てるため他の者から支払を受ける金額がある場合には、その金額を給与等の支給額から控除することとされています。
本通達では、他の者から支払を受ける金額について、例えば、次のものがこれに含まれる旨を明らかにしています。
ア)特定就職困難者雇用開発助成金、特定求職者雇用開発助成金など、労働者の雇入れ人数に応じて国等から支給を受けた助成金の額
イ)法人の使用人が他の法人に出向した場合において、その出向者に対する給与を出向元法人が支給することとしているときに、出向元法人が出向先法人から支払を受けた給与負担金の額
(2)特定外国子会社等の部分課税対象金額の益金算入制度〔改正〕
平成22年度税制改正において、特定外国子会社等の部分課税対象金額の益金算入制度が導入され、適用除外基準の全てを満たす特定外国子会社等であっても、株式・債券の運用による所得などの特定所得の金額を有するときは、その特定所得の金額の合計額(部分適用対象金額)のうち内国法人の有する株式等に対応する部分の金額(部分課税対象金額)をその内国法人の所得に合算して課税することとされています。
平成23年6月の税制改正において、特定所得の金額の計算に関して所要の見直しが行われました。
・剰余金の配当等の額の支払に係る効力が生ずる日(措通66の6-18の3 新設)
本制度の適用上、特定所得の金額の計算の基礎となる株式等の剰余金の配当等の額は、特定外国子会社等の持株割合が10%未満である他の法人から受けるものに限られているが、平成23年6月の税制改正において、この持株割合10%未満の判定の時期につき、「剰余金の配当等の額の支払に係る効力が生ずる日」(みなし配当については、当該効力が生ずる日の前日)であることが明確化されました。
・特定所得の金額に係る源泉税等(措通66の6-18の4 新設)
本制度の適用上、特定所得の金額に係る源泉税等の額は、剰余金の配当等や債券の利子などの収入金額から控除する「直接要した費用の額」に含まれないものとされていましたが、平成23年6月の税制改正においてこの規定は削除されました。
法令の規定が削除されたことにより、源泉税等の額が「直接要した費用の額」に含まれることについて疑義が生じないよう、本通達においてその旨を留意的に明らかにしています。
投稿者 安田裕昭 | 記事URL
2012年2月 1日 水曜日
大田区 税理士 労災保険「特別加入者」の補償範囲拡大
平成23年12月15日、厚生労働大臣の諮問機関である労働政策審議会は、労災保険の「特別加入者」の補償範囲を拡大する方向での厚生労働省の見直し方針を「妥当」とし、厚生労働大臣に答申しました。
これは、東日本大震災の復旧・復興作業で主要な役割を果たすと想定される建設業の「一人親方」が、作業中に被った災害について適切な補償が受けられるようにすることを目的とするものです。
改正の概要
労災保険は、本来、労働者(被雇用者)の負傷、疾病、障害、死亡などに対して保険給付を行う制度で、個人事業主である「一人親方」は対象となりません。しかし、労働者以外でも、業務の実情、災害の発生状況などからみて、特に労働者に準じて保護することが適当であると認められる場合は特別に任意加入することができ(特別加入制度)、一定の事業を行う「一人親方」も特別加入者となることができます。
特別加入者が作業中に被った災害について保険給付が受けられるのは、「労働者災害補償保険法施行規則」に規定する事業において想定される作業を行う場合に限りますが、復旧・復興作業では、建設業において通常想定されない作業が必要な場合があります。
このため、厚生労働大臣は、特別加入した建設業の一人親方が、これらの作業に従事した際に被った災害についても労災保険による補償の対象とするとした改正省令案要綱を労働政策審議会に諮問していました。
◎「労働者災害補償保険法施行規則」第46条の17の定め
第46条の17 労働者災害補償保険法第33条第3号の厚生労働省令で定める種類の事業は、次のとおりとする。
1 自動車を使用して行う旅客又は貨物の運送の事業
2 土木、建築その他の工作物の建設、改造、保存、修理、変更、破壊若しくは解体又はその準備の事業
3 漁船による水産動植物の採捕の事業(7に掲げる事業を除く)
4 林業の事業
5 医薬品の配置販売の事業
6 再生利用の目的となる廃棄物等の収集、運搬、選別、解体等の事業
7 船員法第1条に規定する船員が行う事業
◎特別加入の改正内容
労働者災害補償保険法施行規則第46条の17第2号に掲げる事業を行なう者として特別加入した一人親方等が工作物の原状回復又はその準備の事業に従事する際に被った災害を労働者災害補償保険による補償の対象とすること。
◎改正省令施行日
平成24年1月1日施行
これは、東日本大震災の復旧・復興作業で主要な役割を果たすと想定される建設業の「一人親方」が、作業中に被った災害について適切な補償が受けられるようにすることを目的とするものです。
改正の概要
労災保険は、本来、労働者(被雇用者)の負傷、疾病、障害、死亡などに対して保険給付を行う制度で、個人事業主である「一人親方」は対象となりません。しかし、労働者以外でも、業務の実情、災害の発生状況などからみて、特に労働者に準じて保護することが適当であると認められる場合は特別に任意加入することができ(特別加入制度)、一定の事業を行う「一人親方」も特別加入者となることができます。
特別加入者が作業中に被った災害について保険給付が受けられるのは、「労働者災害補償保険法施行規則」に規定する事業において想定される作業を行う場合に限りますが、復旧・復興作業では、建設業において通常想定されない作業が必要な場合があります。
このため、厚生労働大臣は、特別加入した建設業の一人親方が、これらの作業に従事した際に被った災害についても労災保険による補償の対象とするとした改正省令案要綱を労働政策審議会に諮問していました。
◎「労働者災害補償保険法施行規則」第46条の17の定め
第46条の17 労働者災害補償保険法第33条第3号の厚生労働省令で定める種類の事業は、次のとおりとする。
1 自動車を使用して行う旅客又は貨物の運送の事業
2 土木、建築その他の工作物の建設、改造、保存、修理、変更、破壊若しくは解体又はその準備の事業
3 漁船による水産動植物の採捕の事業(7に掲げる事業を除く)
4 林業の事業
5 医薬品の配置販売の事業
6 再生利用の目的となる廃棄物等の収集、運搬、選別、解体等の事業
7 船員法第1条に規定する船員が行う事業
◎特別加入の改正内容
労働者災害補償保険法施行規則第46条の17第2号に掲げる事業を行なう者として特別加入した一人親方等が工作物の原状回復又はその準備の事業に従事する際に被った災害を労働者災害補償保険による補償の対象とすること。
◎改正省令施行日
平成24年1月1日施行
投稿者 安田裕昭 | 記事URL
2012年2月 1日 水曜日
大田区 税理士 65歳までの希望者全員の継続雇用確保
厚生労働省の雇用対策基本問題部会は、今後の高年齢者雇用対策について、(1)希望者全員の65歳までの雇用確保策、(2)生涯現役社会の実現に向けた環境の整備のための方策について検討を行い、その報告が公表されました。
今後、厚生労働省において、法的整備を含め所要の措置が講じられるものと見込まれます。
◎65歳までの希望者全員の継続雇用確保検討の背景
少子高齢化が急速に進展する中、全就業者数は2020年には2009年と比較して約433万人減少することが試算され、2012年には、団塊の世代が60歳代後半に達し、職業生活から引退して非労働力化する者が増加すると見込まれています。一方、わが国の高年齢者の就業意欲は非常に高く、65歳以上まで働きたいという人が高齢者の大部分を占めていると指摘されています。
このような中、現行の高年齢者雇用安定法では、60歳定年及び65歳まで(平成23年12月時点では64歳)の雇用確保措置を義務化されていますが、例外的に、労使協定により継続雇用制度の対象となる高年齢者に係る基準を定め、当該基準に基づく制度を導入したときは、継続雇用制度を講じたものとみなされています。
厚生労働省の調査では、雇用確保措置を導入している企業の割合は、31人以上規模企業のうち95.7%に達しており、全企業のうち、希望者全員が65歳以上まで働ける企業の割合は47.9%であり、希望者全員が64歳(平成23年12月時点での雇用確保措置義務年齢)まで働ける企業の割合は50.8%、また、継続雇用制度の対象となる高年齢者に係る基準により離職した者が定年到達者全体に占める割合は1.8%(定年到達者約435,000人中約7,600人)という結果がでています。
一方で、年金の支給開始年齢は段階的に引き上げられており、男性については、定額部分は平成25年度に65歳までの引上げが完了し、同年度から、報酬比例部分についても61歳に引き上げられる(平成37年度までに65歳まで段階的に引上げ)ため、無年金・無収入となる者が生じる可能性があること。
また、高年齢者については、長い職業人生で培ってきた職業知識や経験を経済社会において有効に活用することが重要であり、そのためには高年齢者がその意欲及び能力に応じて働くことができる生涯現役社会を実現するための環境を整備することが必要であるとも指摘されています。
◎希望者全員の65歳までの雇用確保について
少子高齢化が進展し労働力人口が減少する中、現行の年金制度に基づき公的年金の支給開始年齢が65歳まで引き上げられることを踏まえると、無年金・無収入となる者が生じないよう、65 歳までは、特に定年制の対象となる者について、希望者全員が働くことができるようにするための措置が求められています。
◎生涯現役社会の実現に向けた環境の整備
2025 年には65 歳以上人口が全人口の3割を超えると見込まれる中で、生涯現役社会の実現が求められるが、高齢期は個々の労働者の意欲・体力等に個人差があることなどから、それらに応じて正社員以外の働き方や短時間・短日勤務やフレックス勤務を希望する者がいるなど、雇用就業形態や労働時間等のニーズが多様化しています。
このため、このような高年齢者の多様な雇用・就業ニーズに応じた環境整備を行うことにより雇用・就業機会を確保する必要があり、また、中高年齢者を取り巻く雇用情勢は依然として厳しく、いったん離職するとその再就職は困難であるため、再就職しやすい環境整備が一層必要であると指摘されています。
今後、厚生労働省において、法的整備を含め所要の措置が講じられるものと見込まれます。
◎65歳までの希望者全員の継続雇用確保検討の背景
少子高齢化が急速に進展する中、全就業者数は2020年には2009年と比較して約433万人減少することが試算され、2012年には、団塊の世代が60歳代後半に達し、職業生活から引退して非労働力化する者が増加すると見込まれています。一方、わが国の高年齢者の就業意欲は非常に高く、65歳以上まで働きたいという人が高齢者の大部分を占めていると指摘されています。
このような中、現行の高年齢者雇用安定法では、60歳定年及び65歳まで(平成23年12月時点では64歳)の雇用確保措置を義務化されていますが、例外的に、労使協定により継続雇用制度の対象となる高年齢者に係る基準を定め、当該基準に基づく制度を導入したときは、継続雇用制度を講じたものとみなされています。
厚生労働省の調査では、雇用確保措置を導入している企業の割合は、31人以上規模企業のうち95.7%に達しており、全企業のうち、希望者全員が65歳以上まで働ける企業の割合は47.9%であり、希望者全員が64歳(平成23年12月時点での雇用確保措置義務年齢)まで働ける企業の割合は50.8%、また、継続雇用制度の対象となる高年齢者に係る基準により離職した者が定年到達者全体に占める割合は1.8%(定年到達者約435,000人中約7,600人)という結果がでています。
一方で、年金の支給開始年齢は段階的に引き上げられており、男性については、定額部分は平成25年度に65歳までの引上げが完了し、同年度から、報酬比例部分についても61歳に引き上げられる(平成37年度までに65歳まで段階的に引上げ)ため、無年金・無収入となる者が生じる可能性があること。
また、高年齢者については、長い職業人生で培ってきた職業知識や経験を経済社会において有効に活用することが重要であり、そのためには高年齢者がその意欲及び能力に応じて働くことができる生涯現役社会を実現するための環境を整備することが必要であるとも指摘されています。
◎希望者全員の65歳までの雇用確保について
少子高齢化が進展し労働力人口が減少する中、現行の年金制度に基づき公的年金の支給開始年齢が65歳まで引き上げられることを踏まえると、無年金・無収入となる者が生じないよう、65 歳までは、特に定年制の対象となる者について、希望者全員が働くことができるようにするための措置が求められています。
◎生涯現役社会の実現に向けた環境の整備
2025 年には65 歳以上人口が全人口の3割を超えると見込まれる中で、生涯現役社会の実現が求められるが、高齢期は個々の労働者の意欲・体力等に個人差があることなどから、それらに応じて正社員以外の働き方や短時間・短日勤務やフレックス勤務を希望する者がいるなど、雇用就業形態や労働時間等のニーズが多様化しています。
このため、このような高年齢者の多様な雇用・就業ニーズに応じた環境整備を行うことにより雇用・就業機会を確保する必要があり、また、中高年齢者を取り巻く雇用情勢は依然として厳しく、いったん離職するとその再就職は困難であるため、再就職しやすい環境整備が一層必要であると指摘されています。
投稿者 安田裕昭 | 記事URL





















